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ウマ娘ストーリー第1話 「交信録1・ウマ娘生命体、飛来す」

ナレーション この広大な宇宙には――我々には観測できない未知の生命体が存在する。
ナレーション 『異星人』や多次元に生きる『アストラル体』。そういった存在はある日、何の前触れもなくこの星を来訪するかもしれない。
――夜のトレセン学園。所用のため、1人で校舎内にいると……頭上から奇妙な音が聞こえた。
選択肢 この音は……屋上からか?
もし設備の故障なら大変だ。原因を確かめるべく、宿直のおじさんから鍵を借り、あわてて屋上へと出る。
と、そこには――
見知らぬ少女が立っていた。あの耳はウマ娘のもの。だが……少し形状が変だ。
そして、いくらウマ娘でも施錠してあった屋上に飛び移れるわけはない。この少女は一体……。
??? …………………………。
選択肢 あ、あの……
こわごわと話しかける。はたして……言葉は通じるのだろうか?
??? …………“交信”。
ネオユニヴァース ネオユニヴァースと“交信”……してみる? それが……“INTI”なら。
ネオユニヴァース……というのが、この少女の名前なのだろうか。発言内容はなんとなく理解できる。
ウマ娘なのか、それともウマ娘型の謎の生命体か……。ともかくこの少女とは波長が合うようだ。ならば……。
選択肢 ここで、何をしているんだ?
ネオユニヴァース “断絶”……を埋めていたの。
ネオユニヴァース 来訪した音階は……『お気に入り』だから。深層への共鳴は『やすらぎ』になるよ。
――断絶を埋める。それがどういう行為で、どのような効果があるのかはわからない。だが……。
この少女はどうやら、周りに害をもたらす者ではなさそうだ。
ネオユニヴァース あなたの所属は……“養成者”。『トレーナー』……と呼ばれている?
選択肢 ああ、トレーナーだ
担当ウマ娘はまだ決まっていない。だがトレーナーだと説明すると……。
ネオユニヴァース トレーナー……。合致する存在ならば……“求める”をしたい。
ネオユニヴァース “競合”の“観測”……。いえ、その先へとさらに永続する……。
ネオユニヴァース “観測”に留まらない……『???』…….
……何かを訴えかけてきているようだ。しかし、うまく言葉にできずにいる。
このウマ娘の姿をした少女“ネオユニヴァース”は、何を欲しているのだろうか?
ネオユニヴァース まずは“具現”。“可視である”をすること……。
ネオユニヴァース それをしなければ“軌道に乗る”ができない……。
夜空を見上げるネオユニヴァース。何かあるのかと自分も見上げ、“何も見えないけど”と伝えようとすると……。
その姿は……消えていた。まるで時空の稜線に溶け去るかのように。
“ネオユニヴァース”は……本当に存在したのだろうか? あるいは幻か何かを見たのだろうか。
――その数日後。模擬レースの会場にて。
中堅トレーナーA 今日は結構、有力な娘たちが出るのよねぇ。
中堅トレーナーB ああ、どんなレースになるのか楽しみだ。中でも……。
中堅トレーナーA だ、誰……?
選択肢 君は……!?
あの少女“ネオユニヴァース”は忽然と会場に現れた。そして――
ネオユニヴァース 『競走』……をする。
ネオユニヴァース ネオユニヴァースは…… “STDA”……。“シナプス”を獲得する。
皆が唖然とする中、気にすることなくターフへと歩んでいく。こうして謎の少女は予期せずしてレースに出走することになった。